エッサウィラのメディナ(旧名モガドール)

エッサウィラのメディナ(旧名モガドール)

2001年に世界遺産に登録されたモロッコ王国の『エッサウィラのメディナ(旧名モガドール)』は、大西洋岸のエッサウィラ州に現存しています。
 
リゾート地としても人気のある『エッサウィラのメディナ(旧名モガドール)』ですが、現在の街並みが作られたのは18世紀のことです。当時のモロッコ王モハメッド・ベン・アブダラにより、貿易軍事拠点としての街づくりが進められました。貿易軍事拠点とは、城砦で街を守りながらも、外交的・商業的には開放した港街を目指すというものです。

この街づくりを実現する為に≪ボーバン様式≫という、フランスの要塞造りで有名な建築家であったセバスチャン・ル・プレストル・ド・ボーバンの弟子であるデオドール・コロニュに街の設計を依頼しました。
コロニュは、青と白を基調とした建物を造り、アラブ文化の建物なのに色合いがヨーロッパのような、ふたつの文化を融合した街並みを造り上げました。

『エッサウィラのメディナ(旧名モガドール)』の中心には、ひと際高い時計台もあり、ランドマークになっています。≪スカラ≫と呼ばれる展望台では、前が海に面した城壁なので大西洋の海を一望出来ます。特にモロッコは「日の没する大地」と言われている程、日没が美しい事が有名です。その中でも、最も日の沈む西にあるエッサウィラの日没はとてもキレイなのです。

現在の『エッサウィラのメディナ(旧名モガドール)』は、芸術家の街としても有名です。画家や音楽家など、特にヨーロッパから訪れる芸術家が多く、メディナではアートギャラリーが多く点在し、作品が売られています。

音楽では、毎年6月に≪グナワ・フェスティバル≫という音楽の祭典が催され、世界各国から音楽を楽しむ人々がやってきます。このお祭りでは4日間、メディナのあちらこちらで音楽家たちが演奏し、みんなで踊ったりして楽しむのだそうです。ちなみに「グナワ」とは、モロッコの民族音楽で、昔は悪霊払いをする為の治療方法として演奏されていたのだそう。トランスのようなノリが良いのが特徴で、あのレッド・ツェッペリンなども「グナワ」に影響を受けていたことで有名です。

また、港町であるのでシーフードがとても新鮮で名物のひとつとなっています。スークでは朝獲れたばかりの魚介をお店で炭火焼きして食べる事が出来ます。
他にも、風が強い特徴があるので、ウィンドウサーフィンのスポットとしても知られており、シーズンに入ると多くの観光客がマリンスポーツを楽しみます。

マラケシュから観光に来ると、途中にモロッコの特産物である「アルガンの木」の生息地を通る事が出来ます。アルガンオイルで有名で、美容法として日本でも大人気のオイルのひとつです。この実はヤギの大好物でもあり、アルガンの木に登って実を食べる≪木登りヤギ≫を運が良ければ見る事が出来ます。

世界遺産『エッサウィラのメディナ(旧名モガドール)』は、異なった文化が混ざり合った独特の雰囲気があり、現代でもリゾートと芸術の両方を楽しめる街として多くの人々が訪れている街なのです。